外壁塗装の工程ってどんな感じ?目安スケジュールと注意点
「自宅の外壁にひび割れが発生した」「塗装が色あせてきた」「苔やカビが発生している」など、さまざまな理由から外壁塗装を検討する方も多いでしょう。
外壁塗装を依頼する際には、費用だけでなく、工事にどのくらいの期間がかかるのか、どのような工程で進むのかといった点も気になるポイントです。
あらかじめ流れを把握しておくことで、生活への影響を見越したスケジュールも立てやすくなります。
本記事では、外壁塗装の主な工程や作業の流れについて解説します。外壁塗装を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
工事全体のスケジュール(10日間〜14日間)
外壁塗装工事における工期はおよそ2週間
外壁塗装のみを行う場合の工期は、標準的な一軒家の場合、10日間~14日間程度が目安です。
外壁塗装のみの場合でも足場の仮設工事が必要となるため、費用面や近隣住宅への配慮を考えると、外壁と屋根を同時にメンテナンスする方法が効率的といえるでしょう。
また、塗装工事は天候の影響を受けやすく、雨天や強風の日は作業ができないため、状況によっては工期が延びることもあります。
余裕を持ったスケジュールを想定しておくことが大切です。
気温や下地処理の状況によっては1日~2日程度短縮できる場合もありますが、塗料には適切な乾燥時間が定められているため、2週間程度かかる工事が1週間ほどに大幅短縮されることは基本的にありません。
予定より極端に早く工事が終わる、大幅な工期短縮が可能といった説明には注意が必要です。
本来行うべき3回塗りが2回に省略されていたり、約束されていた下地補修が行われていなかったりする可能性もあるため、施工内容や工程について事前にしっかり確認することが重要です。
窓や洗濯物など一部制限が伴う
外壁塗装工事を行う際は、工事が始まる前のできるだけ早い段階で、近隣の住民に工事期間や内容を伝えておくことが重要です。
塗装作業では騒音や塗料のにおいが発生するだけでなく、足場や養生カバーの設置によって隣家の日当たりが悪くなることもあります。無用なトラブルを避けるために、事前の挨拶は欠かせません。
また、足場設置の際には家の周囲に置かれている物や植栽を一時的に撤去する必要が生じることがあります。
工事中も生活に影響が出る場合があり、特定の窓やエアコンが使えないタイミングや、洗濯物を外に干せない日もあります。
そのため、「どの場所がどのタイミングで使用可能になるか」を、事前に塗装業者とすり合わせておくことが、工事をスムーズに進めるために非常に大切です。
塗装前の「下地処理」が寿命の8割を決める
まずは足場の設置
外壁塗装においては、足場の設置からひび割れ補修•養生の下処理段階が重要となります。
屋根や外壁の塗装工事では、作業の安全性と効率を確保するため、まず足場の仮設を行います。
足場の設置や運搬時には金属同士が接触するため、どうしても大きな音が発生し、騒音となる場合があります。そのため、近隣の住民の方に工事期間や内容、騒音が発生する可能性があることはしっかりと伝えておきましょう。
通常の住宅であれば足場の設置は半日程度で完了します。その後、高圧洗浄時の水飛沫や塗料の飛散を防ぐため、メッシュシートを取り付けて作業準備を整えます。
高圧洗浄で苔やカビを除去
足場の設置が完了したら、次に高圧洗浄機を使って外壁の表面を水でしっかりと洗浄します。
この工程は、雨天でも作業可能です。高圧洗浄機はガソリンエンジンを動力源としているため、エンジン音が響き、騒音となることがあります。施工業者によっては、騒音防止型の高圧洗浄機を使ったり、設置場所を工夫したりして、騒音軽減に努めています。
また、洗浄時には水飛沫が発生します。メッシュシートを設置しても、完全に防ぐことは難しく、近隣に多少飛散する可能性があります。そのため、工事前には近隣住民への丁寧な説明と理解が重要です。
細かいひび割れなどの補修を実施
次に、外壁や屋根の状態に応じて、ひび割れや傷の補修を行います。
サイディングなどの目地にあるシーリングの古くなったものを打ち替えて隙間からの雨水侵入を防ぎます。
金属部分を塗装する場合は、錆をしっかり落とすとともに、塗料の密着性を高めるためにケレン作業を行い、表面を平滑に整えた後、錆止めを塗布します。
雨樋などの樹脂部分についても、表面を軽く荒らす目荒しを行い、塗料がしっかり付着する状態にします。
また、塗装を行う際、窓やドアなど塗らない部分に塗料が付着しないよう、ビニールやテープで覆う養生も実施します。
養生は単に塗料の付着を防ぐだけでなく、塗る部分と塗らない部分、あるいは塗り分けする部分の境界線をきれいに仕上げる役割も果たします。この作業の丁寧さが、最終的な外壁の仕上がりに大きく影響します。
品質を守る「3回塗り」の基本ルール
下塗りは接着剤の役割
塗り替えでは、基本的に下塗り•中塗り•上塗りの3回塗りが行われます。
下塗りでは、屋根材の種類や劣化状況に応じてシーラーやプライマーを使用し、下地を強化するとともに、次に重ねる塗料の密着性を高めます。
なお、屋根を塗装する場合、外壁より直射日光や雨を浴びる関係で、夏場の暑さを抑える遮熱塗料が人気です。
塗料によって機能性が異なるため、仕上げ塗料との相性を考慮して塗料を選ぶことが重要です。
中塗りは塗膜の厚みを出すために重要
中塗りは、下塗りの後で上塗りの前に行う、仕上げ塗料の1回目の塗装作業です。
この段階で塗膜はほぼ仕上がりに近い状態になりますが、艶の出方や色ムラはまだ不十分で、ローラーの跡が目立つこともあります。
塗装業者によっては仕上げ塗りを1回しか行わない場合もありますが、その場合は工期は短くなりますが、色あせや耐用年数の低下といったリスクが高まります。
そのため、中塗りと上塗りの2回塗りで仕上げることが、塗膜の耐久性や美観を維持する上で重要です。
上塗りは耐久性を向上させる工程
最後に上塗り工程を行います。上塗りは外壁や屋根の最表面となる層で、仕上げたい色で塗装されます。中塗りに続けて上塗りを行うことで、塗膜の厚みを確保し、耐久性を高めることができます。
塗装作業がどれほど丁寧に行われても、塗り残しや塗料の垂れが起こる可能性はゼロではありません。
そのため、施工後には隅々まで点検を行います。不具合が見つかればしっかり補修し、再度チェックを重ねることで塗り残しや色ムラを防ぎます。この工程には施主も立ち会うことで、自分の目で仕上がりを細かくチェックできます。
室外機やガスメーターの裏など、ローラーが入らず塗装できなかった部分もあります。不備かどうか判断がつかない場合や疑問があれば、その場で施工業者に確認することが重要です。
完工前に必ず行うべき「自主検査」のコツ
足場の解体時に塗り残し等がないかをチェック
通常は、塗装の仕上がりを施主と施工業者で確認した後に工事完了となり、足場の解体や周辺の清掃が行われます。
仕上がりをチェックする際は、色ムラや塗り継ぎの跡が目立たないかをプロと一緒に確認しましょう。
屋根や2階外壁など、目視が難しい箇所については、写真やドローン撮影で確認できるよう配慮してくれる業者もあります。
契約内容により点検期間は異なりますが、多くの施工業者が保証に基づき定期点検を実施してくれます。
保証内容やアフターフォローをしっかりと確認する
リフォームでの外壁塗装は、仕上がりがきれいに見えても、時間が経つと塗装の寿命より早く劣化する場合があります。
例えば、元の外壁に新たなひび割れが入ることで塗装が浮き上がってしまうケースもあります。
こうしたトラブルに備えるには、工事完了後も数年間にわたって定期的な点検やアフターフォローを行ってくれる業者を選ぶことが重要です。
信頼できる業者を見つけるには、公式ホームページで過去の施工実績を確認しましょう。外壁塗装を実際に行ったお客様の声や、各工程の写真・説明が具体的に掲載されている業者であれば、より安心して依頼できます。
相見積もり•一括見積もりをとる
外壁塗装業者を選ぶ際は、複数社から見積もりを取る「相見積もり」が重要です。
複数社の見積もりを比較することで、費用相場を把握でき、1社だけに依頼するよりも費用を抑えられる可能性があります。また、料金が異常に安い業者を避けることができるため、手抜き工事のリスクも軽減できます。
ただし、見積もりを依頼する業者を増やしすぎると手間や時間がかかり、決められなくなることもあるため、3社〜4社程度にとどめるのが適切です。優良業者は、作業内容や使用塗料、数量、単価まで詳細に記載した見積もりを提出します。
逆に、工程が省略されていたり、材料費や作業費が「一式」とだけ記載されている見積もりは注意が必要です。見積もり書では、どの工程でどんな塗料をどれくらい使用するか、材料名•数量•単価が明確に記載されているかを必ず確認しましょう。
まとめ
外壁塗装の工程について解説しました。
外壁塗装は住宅を守る重要な工事です。ひび割れや塗装の劣化を放置すると、そこから雨水が浸入し、建物本体にダメージを与えるおそれがあります。
施工手順を理解しておくことで、業者に依頼する際に不明点や希望する対応をスムーズに相談できます。業者を探す際は、一括見積もりで比較し、施工実績が豊富で信頼できる業者に絞って依頼することが大切です。