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外壁の苔(こけ)を根本解決!再発を防ぐメンテナンスは?

新築の家であっても、数年したら外壁にうっすらと苔が見られるようになることがあります。

たかが苔だと放置していると、見た目が悪くなるだけでなく、外壁材の劣化につながるかもしれません。

カビの発生や建材の腐食を防ぐためにも、早めの苔対策が求められます。

本記事では、苔対策や再発防止につながるメンテナンス方法について解説していますので、参考にしてください。

「高圧洗浄」だけでは苔が再発する理由

苔は湿気が多い場所を好む

コケはカビと同様に胞子を飛ばして広がり、さまざまな場所で繁殖します。

石の上にも生えるように、根付く場所の硬さはあまり関係ありません。湿度と栄養分が十分にそろえば一気に増殖するため、高圧洗浄で取り除いただけでは再発を防ぎきれない場合があります。

特に、直射日光が当たりにくい北側の外壁や、隣家や塀が近くて風通しが悪い場所は乾燥しにくく、湿気がこもりやすい環境です。コケはこのような条件を好むため、発生リスクが高まる傾向があります。

高圧洗浄が苔の繁殖につながるケースも

自分で外壁のコケを高圧洗浄機で落とすことは、あまりおすすめできません。水圧が強すぎると外壁に大きな負担がかかり、塗膜の剥がれやひび割れを引き起こすおそれがあります。

特に塗装やコーティングが施されている外壁では影響が出やすく、結果として将来的な補修や再塗装の費用が増える可能性もあります。

また、大量の水が外壁内部に入り込むと湿気が残りやすくなり、コケやカビの再発につながることも考えられます。さらに、高圧洗浄機ではコケの根まで完全に除去するのが難しく、時間が経つと再び発生するリスクもあります。

そのため、コケを取り除く際は高圧洗浄機に頼るのではなく、専用の洗浄剤や適切な道具を使い、外壁の状態に配慮しながら丁寧に作業することが大切です。

苔の再発を許さない「バイオ洗浄」の威力

バイオ洗浄は薬剤で菌を分解する

DIYで苔を洗浄する場合とは異なり、プロの業者はバイオ洗浄を用いて苔の除去を行います。

業務用の高圧洗浄機は家庭用よりも強力で、高い水圧によって汚れや苔を落とすことができますが、水だけでは再発を十分に防げないこともあります。

バイオ洗浄は、水洗いでは落としきれない苔やカビの除去を目的として開発された方法です。

壁面に専用の薬剤を塗布し、微生物の働きによって汚れの原因となる菌を分解しながら洗浄を行うため、再発防止にも効果が期待できます。

バイオ洗浄は人体にも安全

バイオ洗浄に使用される薬剤の中には、植物由来の成分を主原料としたものも多くあります。そのため、人体や環境への影響に配慮して開発されている点が特徴です。

例えば、「SKクリーナースーパー」は植物成分を主原料としており、安全性に配慮しながら使用できる薬剤です。

さらに、バイオ技術を応用することで頑固な汚れを分解・除去する効果が期待できます。加えて抗菌作用も備えているため、カビやバクテリアなどの微生物による汚染を取り除き、再発を抑えながら衛生的な環境を維持しやすくなります。

苔に強い家にするための「塗料」の選び方

光触媒塗料はセルフクリーニング機能がある

光触媒塗料は、セルフクリーニング機能を備えた塗料で、外壁に塗布して太陽光を受けることで、付着した苔の胞子や汚れを分解・浮き上がらせる働きがあります。

浮いた汚れは雨が降った際に雨水とともに洗い流されるため、外壁をきれいな状態に保ちやすくなります。高い防汚性を持ち、環境への配慮という点でも注目されている塗料です。

一方で、日当たりが悪い場所では効力が弱く、湿気が高いエリアでは苔の繁殖に光触媒作用が追いつかない可能性があります。

防苔•防カビ塗料もおすすめ

添加剤として防苔•防カビ効果のある薬品が配合された塗料も有効です。

さらに、苔やカビが発生しにくい樹脂を組み込んだ塗料もあり、胞子が壁面に付着しても繁殖しにくい環境をつくることができます。その結果、住まいの美観をより長く維持しやすくなります。

ただし、塗料によって対応できる菌類の種類は異なるため、選択を誤ると十分な効果が得られない場合があります。外壁の状態や周辺環境に合わせて、適切な塗料を選ぶことが重要です。

ツヤあり塗装は苔が付着しにくい

苔は湿気が多く日当たりの悪い環境を好むため、水分を含みやすい建材を使用している外壁では繁殖しやすい傾向があります。

その対策として、水分を通しにくいツヤあり塗料を選ぶ方法も有効です。ツヤあり塗料は外壁をラップで覆うように表面を保護するため、水分の侵入を抑えられる点が大きなメリットです。

一方で、いったん内部に水分が入り込むと外へ逃げにくいというデメリットもあります。

水分が塗膜の内側に残ると、塗料と外壁の間に隙間が生じ、皮がめくれるように塗膜が剥がれる原因になることがあります。そのため、外壁の状態を踏まえたうえで慎重に塗料を選ぶことが重要です。

業者がチェックする「壁以外」のチェックポイント

立地条件をチェック

苔は湿気が多く日当たりの悪い場所を好むため、発生しやすい箇所には一定の傾向があります。

プロが除去作業を行う際には、軒下や庇の陰、雨どいや排水口の周辺、樹木や植栽の近く、隣家や塀に囲まれて風通しが悪い面などを重点的に確認します。

さらに、外壁内部の通気性も重要なチェックポイントです。

外壁の裏側に湿気がこもりやすい構造になっていたり、換気が十分でなかったりすると、表面からは見えない部分で苔の繁殖が進行することがあります。そのため、表面の清掃だけでなく、建物の構造や通気環境まで含めて点検することが大切です。

日照条件をチェック

苔は日光に弱い性質があるため、日当たりの悪さが繁殖の一因になっている場合があります。

プロの業者は、建物の北側や周囲の樹木、フェンス、隣家の影になる部分などを確認し、どの場所がどの程度日陰になっているのかを把握します。そうした状況を記録したうえで、環境に応じた適切な苔対策を行います。

外壁に使用されている建材をチェック

外壁材の種類や現在の劣化状況によって、苔の発生リスクは大きく変わります。

例えば、窯業系サイディングは表面に凹凸があるため、コケや汚れが付着しやすい傾向があります。一方で、金属系サイディングは表面が比較的平滑なものが多く、胞子が定着しにくいため、ホースで水をかけるだけで対応できる場合もあります。

また、モルタル外壁は水分を吸収しやすい性質があり、胞子が根付きやすいため苔が繁殖しやすい素材です。

これに対して、タイル仕上げの外壁は水をはじきやすく、苔が付きにくい傾向があります。ただし、どの外壁材であっても塗膜が劣化して防水性が低下していると苔の発生を防ぎにくくなるため、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。

メンテナンス費用の総額を抑える戦略

耐久度合いが高い塗装を取り入れる

高圧水蒸気による除去作業では、苔の原因を完全に取り除けないことがあり、時間が経つと再発する場合があります。

そのため、洗浄を繰り返すよりは、再塗装を行う際に「防カビ・防藻剤」が配合された塗料を選ぶことで、コストを抑えてより長期間にわたり苔の発生を抑えやすくなります。

現在の外壁用塗料の多くには防カビ・防藻性能が標準的に備わっていますが、これまで苔の発生がひどかった場合は、その状況を業者に伝えたうえで、より効果の高い塗料を提案してもらうと安心です。

バイオ洗浄が標準工程に含まれている業者を選ぶ

苔の原因となる胞子を除去することに強みがあるバイオ洗浄を標準工程に取り入れている業者を選ぶことで、長期的に苔の発生を防ぐことが可能となります。

バイオ洗浄では、洗浄時に洗剤を同時に噴射できるアタッチメントを装着し、付け置きしながら汚れを分解する方法が一般的です。ただし、洗い残しがあったり、洗剤成分が塗装面に残ってしまったりすると、含まれている界面活性剤の影響で再びカビが発生する原因になることがあります。さらに、界面活性剤の作用によって塗膜の早期剥離を招くなど、重大な不具合につながるおそれもあります。

そのため、洗浄後の入念なすすぎ作業が欠かせません。こうした丁寧な工程を確実に行う業者を選ぶと、施工費用がやや高くなる可能性はありますが、将来的なメンテナンスの手間を減らし、外壁を長期間きれいに保ちたい場合には有効な選択肢といえます。

別の塗装工事と一緒に依頼する

外壁塗装だけでなく、屋根の苔除去や塗装もあわせて依頼することで、足場の設置費用や事前準備にかかる費用を1回で済ませることができ、結果的に節約につながります。

工事内容にもよりますが、高所作業が必要な場合は足場の設置だけで10万円前後かかることもあるため、同時に施工するメリットは大きいといえます。

複数業者から相見積もりを取る

塗装工事に定価はありません。

必ず信頼できる業者を2社~3社選び、同じ条件で見積もりを取りましょう。

これにより、適正な価格相場が分かり、不当に高い業者や、手抜きが疑われる安すぎる業者を見抜くことができます。

まとめ

外壁に生えた苔の対処方法や再発を防ぐために有効なメンテナンスについて解説しました。

苔を放置すると繁殖が広がり、外壁や建物にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。苔が生えている部分は湿気を含みやすく、外壁の劣化や変色、さらには腐食の原因になることもあります。また、苔はカビの発生にもつながり、場合によっては「アレルギー性鼻炎」など健康への影響も懸念されます。

さらに、苔の中には強い毒性をもつ銅イオンを多く含む「銅ゴケ」もあり、注意が必要です。

屋根に苔が生えている場合は見た目の問題だけでなく、建物の寿命を縮める危険信号ともいえます。

そのため、日常的なメンテナンスはもちろん、状況によってはプロの業者に依頼することも検討すべきです。